新病棟が徐々に姿を表して来ます。
寒い冬の2月から猛暑の7月まで、病棟工事は進んだり一服したりしています。
病院で働いている私たちは、時々工事現場を見て変化を感じていますが、患者さんは毎日のように中央廊下の窓越しに工事現場での作業を凝視しています。ある患者さんは「現場監督」とのニックネームまで頂戴したようです。それほどまでに新病棟を楽しみにしている姿を見ると、安全かつ快適で過ごしやすい病棟になるように、内外装や設備の詳細を整えなければなりません。期待されている新病棟の工事の進み具合をお知らせしましょう。
最初に直面した問題は、地下に大きな石があった事でした。直径1mから2mもある石がゴロゴロとありました。そのため、基礎工事の方法が再検討されて、まず特殊なドリルで石を砕いたところにコンクリートを流し込む工法が使われました。丸いコンクリート柱が地中で作られていきます。全部で14本を予定地の東端に埋め込みました。
2月なって、工事で使うクレーンが設置されました。これを見ると「いよいよだな。」という気になります。工事現場らしくなりました。徐々に建物の基礎が作られる位置が見えてきました。整地のため掘り起こされた土の廃棄に手間取って、工事がゆっくりです。ちょっと一服しているようでした。
3月には建物の基礎部分に足場が組まれました。工事現場がようやく3Dになります。工事は一期工事区画と二期工事区画に別れながら、徐々に進みます。3月末に、柱の部分の総てに鉄筋が入りました。
4月末、手前の一期工事区画は基礎の部分にコンクリートが見えるようになりました。5月になると基礎部分がようやく完成です。土が埋め戻されました。
6月です。1回部分の枠組みが始まり、手前に階段が、奥には、窓になるところの枠が見えます。
外壁の色も決めました。昭和11年、風祭に箱根病院の前進である傷兵院が出来た時からの建物の色である「白」を基調に、伝統にそぐわない風格ある色にしました。写真の右半分が色サンプルです。
7月、1階が出来てきます。枠組みの後にコンクリートを流し込みます。7月末には、1階が立ち上がりました。これから、上に上にと上がっていきます。
ようやく3分の1の建物が出来たところです。まだ、先は長いようですが、インテリアの相談も始まりました。暑い夏を超えて、さらに工事は進みます。カウントダウンしたいところですが、もう少し待たないとならないようです。患者さんの「現場監督」も続きます。
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